ご家族が亡くなられたとき、葬儀そのものと同じくらい現実的に困りやすいのが、会社への連絡と忌引き休暇の扱いです。

「何日くらい休めるのか」
「まず上司に何を伝えればよいのか」
「証明書類は何を出すことが多いのか」

このあたりは、悲しみの中で短時間に判断しなければならず、不安になりやすいところです。


忌引き休暇は、法律で全国一律の日数が決まっている休暇ではありません。
一般には、会社が設ける法定外の特別休暇として運用されることが多く、日数、対象となる親族、給料の扱い、必要書類などは会社ごとの就業規則や慶弔休暇規程によって決まります。
つまり、「親が亡くなったら必ず何日」と法律で一律に定められているわけではなく、まずは自分の会社のルールを確認することが大切です。


ただ、亡くなった直後に就業規則を細かく読み込むのは現実的ではないことも多いです。
そのため実務では、まず上司や人事へ早めに連絡し、制度と必要書類を確認する流れが自然です。
また、会社によっては有給扱い、無給扱い、年次有給休暇の利用を認める形など、運用にも差があります。
だからこそ、一般的な目安を知りつつ、最終的には勤務先へ確認するという考え方が安心です。


このページでは、忌引き休暇の日数の考え方、会社への伝え方、電話やメールの例文、必要書類、日数が足りない場合の考え方までを、実務で使いやすい順番で整理していきます。
さいたま葬儀サポートとしても、この場面では「正しい言い回し」より、早めに、簡潔に、必要なことを伝えることが大切だと考えています。

忌引き休暇は会社ごとの制度

まず押さえておきたいのは、忌引き休暇は年次有給休暇のように法律で全国一律に日数が決まっている休暇ではないという点です。
会社が独自に設ける福利厚生的な特別休暇であり、対象となる親族の範囲、日数、給料の扱い、申請方法、必要書類などは会社ごとに違います。
そのため、同じ「父が亡くなった」という状況でも、会社によっては5日、7日、土日を含む、含まない、有給、無給などの違いが出ます。


このため、「一般的には何日か」という情報は参考にはなっても、それがそのまま自社の制度と一致するとは限りません。
忌引き休暇を取るときに最も大切なのは、一般論をうのみにすることではなく、自社の就業規則や人事の案内で確認することです。
ただ、亡くなった直後はそこまで余裕がないことも多いため、実務上はまず上司や人事へ第一報を入れ、その中で確認する流れが進めやすいです。

日数の一般的な目安

会社ごとの制度とはいえ、実務上の目安はあります。
一般的には、次のような日数感がよく見られます。

続柄
日数の目安
配偶者
7日〜10日程度
父母
5日〜7日程度
子ども
5日程度
兄弟姉妹・祖父母・義父母
3日〜5日程度
叔父叔母・甥姪など
1日程度のこともある

この表はあくまで「よくある目安」であって、必ずこの日数になるという意味ではありません。
会社によってはより長いこともあれば、もう少し短いこともあります。
また、喪主を務める、遠方での葬儀になる、海外移動が必要などの事情がある場合は、追加で休暇を認める会社もあります。


そのため、一般的な目安を知ることには意味がありますが、それ以上に大切なのは、


● 自社規定ではどうなっているか
● 土日祝日をどう数えるか
● 必要なら有給と組み合わせられるか

を確認することです。

忌引き休暇はいつから数えるのか

日数の目安と同じくらい迷いやすいのが、「いつから数えるのか」という点です。
忌引き休暇は、亡くなった当日から数える会社もあれば、翌日から数える会社もあります。
また、訃報を知った日から起算する会社や、葬儀日程を含めて考える会社もあります。


さらに、公休日や土日祝日を忌引き期間に含めるかどうかも会社ごとに異なります。
一般には、土日祝日も日数に含めるケースが多いですが、公休日を除いて計算する運用もあります。
そのため、喪主として数日かかりそうな場合や、休日をまたぐ場合には、
「土日をまたぐと何日扱いになりますか」
と確認しておくと安心です。


ここを曖昧なままにすると、「思っていたより早く出社が必要だった」「足りない分を後から有給にすればよかった」といったことが起こりやすくなります。
忌引き休暇では日数そのものだけでなく、数え方も必ず確認しておきたいポイントです。

会社への連絡は早めに、まずは簡潔に

会社への連絡で最も大切なのは、葬儀日程が未定でも、まず早めに第一報を入れることです。
亡くなった直後は、通夜や葬儀の日程、会場、喪主の最終確認などがまだ固まっていないことも多いですが、それでも会社には「休暇が必要になりそうだ」ということを早めに伝えた方が進めやすいです。


実務上は、まず電話などで上司へ口頭で報告し、その後にメールで補足すると整理しやすいです。
最初の連絡で伝えたいのは、


● 誰が亡くなったのか
● 続柄
● 葬儀準備に入るため忌引き休暇を取りたいこと
● 詳細は分かり次第あらためて連絡すること
● 緊急連絡先

このあたりです。

最初からすべてを決めて伝える必要はありません。
むしろ、未定のことは「現在調整中です」とそのまま伝えた方が、後からの訂正を減らしやすいです。
無連絡の時間が長くなる方が、会社側も対応しづらくなります。

最初に伝えたい内容

第一報では、次の内容が入っていれば実務上は十分です。


● 誰が亡くなったか
● 自分との続柄
● 現在、葬儀準備に入ること
● 忌引き休暇を取りたいこと
● 詳細は分かり次第連絡すること
● 緊急連絡先
● 必要なら業務引き継ぎの要点

反対に、死因の詳しい説明や家庭内の事情まで細かく話す必要はありません。
会社が必要としているのは、勤務調整に必要な情報です。
丁寧であることは大切ですが、説明が長くなりすぎるより、必要事項を簡潔に伝えることの方が実務的です。

電話での伝え方の例

電話では、落ち着いて短く伝えるのが基本です。
次のような形なら、そのまま使いやすいです。


お疲れさまです。〇〇です。
本日、父が亡くなりました。
これから葬儀の準備に入るため、忌引き休暇についてご相談したくご連絡しました。
現時点では日程がまだ確定していませんので、分かり次第あらためてご連絡いたします。
緊急のご連絡は携帯までお願いいたします。


この伝え方であれば、事実、休暇の必要性、未定事項、連絡方法が簡潔にまとまっています。
重要なのは、言葉を飾ることより、必要な情報が相手にすぐ伝わることです。

メールでの伝え方の例

電話のあとにメールで補足する場合や、状況によっては最初からメールで連絡する場合もあります。
メールでは、読み手が必要情報をすぐ拾えるように、長くなりすぎない方が実用的です。

メール例文

件名:忌引き休暇のご相談


お疲れさまです。〇〇です。
本日、母が他界いたしました。
これから葬儀の準備に入るため、忌引き休暇をお願いしたくご連絡いたしました。
葬儀日程などの詳細は現在調整中のため、確定次第あらためてご報告いたします。
緊急のご連絡は携帯電話までお願いいたします。
ご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。


この形であれば、必要な内容が短くまとまり、会社側も勤務調整に入りやすくなります。
メールでは特に、件名で何の連絡か分かるようにすることも大切です。

忌引き中の給料はどうなるか

忌引き休暇中の給与の扱いも、会社ごとに違います。
有給の特別休暇として通常どおり給与を支払う会社もあれば、無給扱いとする会社、欠勤扱いにして年次有給休暇の使用を認める会社もあります。
また、正社員と契約社員、パートなどで扱いが異なる場合もあります。


そのため、「忌引きだから当然有給だろう」と思い込まない方が安心です。
日数だけでなく、


● 給与の扱い
● 有給か無給か
● 勤怠入力はどうするか
● 必要なら有給を組み合わせられるか

まで、人事や上司へ確認しておくと行き違いを防ぎやすくなります。

忌引きは精神的な負担が大きい時期だからこそ、あとから給与面で驚かないよう、早めの確認が大切です。

必要書類は何を出すことが多いか

会社によっては、忌引き休暇の証明書類の提出を求められることがあります。
一般的に認められやすいものとしては、次のようなものがあります。


● 会葬礼状
● 死亡診断書のコピー
● 埋葬(火葬)許可証のコピー
● 葬儀施行証明書
● 訃報案内状や礼状

提出のタイミングは、忌引き明けになることが多いです。
ここで気をつけたいのは、死亡診断書や火葬許可証は、他の手続きでも使うことがあるため、原本ではなくコピーを準備する方が安心なことです。
また、葬儀施行証明書は、葬儀社へ依頼すれば用意してもらえる場合があります。


必要書類は会社ごとに違うため、第一報やその後のやり取りの中で
「忌引きにあたって提出が必要な書類はありますか」
と確認しておくと、その後がかなり楽になります。

日数が足りないときはどうするか

会社規定の忌引き日数だけでは足りないこともあります。
たとえば、喪主を務める、遠方での葬儀になる、火葬待ちで日程が延びる、法要や各種手続きの都合が重なる、といった場合です。
こうしたときは、会社規定の範囲を確認したうえで、年次有給休暇を組み合わせる、特別に相談する、欠勤扱いで調整するなどの方法が考えられます。


大切なのは、足りなくなってから慌てて相談するより、

● 「喪主を務める予定で、日程が延びる可能性があります」
● 「遠方での葬儀になるため、規定日数で足りないかもしれません」

と先に共有しておくことです。
会社側も事情が分かっていれば、柔軟に対応しやすくなります。


忌引き休暇は会社独自制度だからこそ、規定に当てはまらない事情がある場合には、早めに相談する姿勢が大切です。

忌引き明けにしたいこと

忌引きが明けて出社したら、上司や同僚へ一言お礼を伝えるのが一般的です。
休暇中に業務を引き継いでくれた方への感謝を伝え、必要書類がある場合は提出し、仕事の状況を確認して復帰する流れが自然です。


お礼は長くなくて構いません。
たとえば、次のような一言で十分です。


このたびはお休みをいただきありがとうございました。
ご迷惑をおかけしましたが、本日からまたよろしくお願いいたします。


この程度の短い言葉でも、十分に気持ちは伝わります。
大切なのは形式ではなく、周囲への感謝をきちんと示すことです。

よくある迷い

家族葬でも会社へ知らせるべきか

はい、基本的には知らせた方がよいです。
参列してもらうかどうかは別として、忌引きや不在期間、緊急連絡先など、勤務上必要な調整があるためです。

まだ喪主かどうか分からない段階でも連絡した方がよいか

はい、まずは亡くなった事実と、葬儀準備で休暇が必要になることを伝えれば十分です。
喪主かどうかや日程の詳細は、決まり次第あらためて連絡すれば問題ありません。

書類がそろう前に休暇を取って大丈夫か

多くの場合は大丈夫です。
証明書類は忌引き明けに提出することが多いため、まずは会社へ連絡して必要書類を確認する方が先です。

さいたま葬儀サポートとしてお伝えしたいこと

忌引き休暇で一番大切なのは、制度を完璧に理解してから動くことではなく、まず会社へ早めに伝えることです。
ご家族が亡くなられた直後は、就業規則を読む余裕もなくて当然です。
だからこそ、まずは上司や人事へ第一報を入れ、続柄、休暇の必要性、詳細は後で連絡することを伝えれば十分です。


そのうえで、


● 日数は自社規定を確認する
● 給与の扱いを確認する
● 必要書類を確認する
● 足りなければ有給や追加相談を考える

という順番で整理すると、かなり進めやすくなります。

さいたま葬儀サポートでは、葬儀準備だけでなく、こうした周辺の実務も含めて、ご家族が少しでも落ち着いて進められるように考えることを大切にしています。
忌引き休暇も、きれいな言葉を選ぶことより、必要なことを早めに伝えることが何より大切です。

まとめ

忌引き休暇は法律で全国一律に決まった休暇ではなく、会社が設ける法定外の特別休暇として運用されるのが一般的です。
一般的な日数の目安は、配偶者で7日〜10日、父母で5日〜7日、子どもで5日、祖父母や兄弟姉妹で3日〜5日程度ですが、最終的には就業規則や会社規定の確認が必要です。


会社への連絡は、葬儀日程が未定でも早めに行い、故人との続柄、亡くなったこと、忌引き休暇を相談したいこと、詳細は後で連絡すること、緊急連絡先を簡潔に伝えるのが実務的です。
給与の扱い、有給・無給、土日祝日の数え方、必要書類は会社ごとに違うため、最初の連絡で確認しておくと安心です。


必要書類としては、会葬礼状、死亡診断書のコピー、埋葬(火葬)許可証のコピー、葬儀施行証明書などが一般的です。
日数が足りない場合は、年次有給休暇などと組み合わせて相談することも現実的です。
さいたま葬儀サポートでは、忌引き休暇についても「制度を完璧に知ること」より、「必要なことを早めに整理して伝えること」が大切だと考えています。